日本からブラジルへと移住。初めての海外生活や現地語であるポルトガル語に奮闘する日々。
そろそろ働こうかな〜と思い始めた矢先に見つけた求人ポスター。勢いで「働きたい」と声をかけてみたところ、たまたまその方がオーナーさんだったという。
面接もポンポンと進み、翌週から働かせてもらうことになりました。幸先良し!
海外生活も初めてだし、もちろん海外で働くのも初めてだよ〜
そこで今回は、ブラジルの雇用制度とブラジル人と一緒に働いた筆者の経験談をご紹介します。
Décimo Terceiro Salário(13回目の給料)とは
ブラジルでは、アルバイトやパートで働くというのは一般的ではありません。
正社員雇用が一般的ですので、そのていで書いていきます。
ブラジルにももちろん保険加入の制度があったり、日本では聞き馴染みのない Décimo Terceiro Salário(デッシモ テルセイロ サラリオ)とよばれるボーナス制度があったりもします。
1ヶ月間の有休取得は "義務" です(取らなければいけない)。
Décimo Terceiro Salário と日本のボーナスの違うところは、金額の決め方でしょうか。
業績などによって変わるものではなく、名前の通り「Décimo terceiro =13番目(13回目)」の「Salário = 給料」なので、月給と同じ額が支給されます。
1ヶ月間の有休もあるから、実質11ヶ月働いて13ヶ月分のお給料がもらえる計算になるね。
ブラジルは労働訴訟大国らしい…
ブラジルでは労働者の権利を少しでも脅かすことがあれば、すぐに雇用主は訴えられてしまうようです。
たとえば、給与支払いに遅れが生じたり、休暇取得ができない環境だったり。
訴訟されると雇用主は大抵負けることになるので、それで労働者の権利が保たれているんだとかなんとか。
ブラジルの労働裁判も、労働法が改正された2017年以降、大幅に減少しているが、それでも日本の労働裁判に比べれば桁違いに多い。
引用元:TMI総合法律事務所
ケタ違いすぎる…
移住したばかりの頃「ブラジル人は訴訟を起こすのが好きなんだよ」と知人から聞いたことがありました。
なんでだろう?と不思議に思っていましたが、ブラジルで店舗経営している日本の方から同じような話を、更には訴えられた人の話までもを聞かせてもらい、深く納得してしまいました。。
休みたいときに休む!オンオフの切り替え
日本にも有休制度はありますが、職場によっては取得しづらい雰囲気があったりしますよね…。
あなたの職場ではどうですか?
「仕事が忙しすぎて、休んだら仕事が回らない。」
「休むことによって自分で自分の首を締めることになる。」
「だから、取得しない。」
「上司や先輩が取っていないから取りづらい。」
「たくさん休んでいると、どこからともなく嫌味が聞こえてくる。」
などなど。。
こうゆう環境はちょっと嫌だね。
日本の年休の消化率は世界最下位などとも言われています。
旅行サイトExpediaの2017年の調査結果(以下、「エクスペディア調査結果」という。※)によれば、日本人の年休消化率は50パーセント(平均有休支給日数20日に対して消化日数は10日)にとどまり、2年連続ワースト1位とのことでした。
引用元:弁護士による労働相談
かくいう筆者は、有休すべてを計画通りに使い切るタイプでした(笑)
ちなみに、ブラジルの職場では上に書いたような陰険(?)な雰囲気は微塵も感じられませんでしたね。
「自分がいないと仕事が回らない。だから休めない!」という人は皆無でした。
欠勤者の穴は出勤している人でカバーするし、居ないなら居ないなりになんとか回るんです。
.「休みたい日が他の人とカブるから他の日にする」とか「だから、他の日にしなければいけない」というのもあまりありませんでしたね。
とにかく、休みたい日に休む!!
出勤したらあまりにも人がいなくて「今日はこんなに休みなの?!」と驚いた日もあったくらい…。
そんな日に出勤した人はハズレくじを引いた感満載になりますが、だからといって文句を言うこともなく。
そういった意味では、みんな平等なんだなぁと感じました。
他の企業のことはわからないけど、あくまでわたしの職場の話ね!
まとめ
もちろんブラジル人でも、日本人のように勤勉で真面目に仕事に取り組む人もいます。
責任感の強い人、気配りができる人、空気が読める人もいます。
ブラジルはラテンな雰囲気に人々も陽気なイメージがありますが、テキトーな性格の人で溢れているわけではありません(笑)
オンオフがすごくはっきりしているという感じでしょうか。
それは一緒に働いていて、なんだか気持ちのいいものだったよ。
筆者はたった6ヶ月間の短期就労でしたが、海外で働いた初めての経験でしたので、今でもいい思い出として残っています。