日本から遠く離れた地球の裏側・ブラジルに移住して3年が過ぎたところです。ブラジル人である夫や友人などと会話をする度に、本当に学ぶことがたくさん!今回はそういった会話の中でよく口にするであろうフレーズ「頑張って!」について紹介したいと思います。
どんなときに「頑張って!」って言う?

みなさんはどんな時に、どんな場面で、どんな気持ちで(日本語で)「頑張って」と言いますか?日頃から何気な〜く使っている言葉だと思うので、あまり深く考えたことはないかもしれません。
日本語の「頑張って」はとても広い場面で使われる実に便利な言葉です。友達や家族との会話で、1日を通して言わない日はないのではないでしょうか。みなさんはどうでしょう?

毎日言ってるかも!言わない日はないかもね〜
日本語感覚で使っちゃだめ!

まず、日本語の「頑張って」の意味を改めて確認してみましょう。
(1)「頑張る」の連用形に接続助詞「て」の付いた形。動作を修飾し、その動作を成し遂げようと努力するさまを表す。
(2)「頑張る」の連用形に終助詞「て」の付いた形。命令・依頼の意味合いを付与し、相手に頑張ることを促す。応援の掛け声として一般的に用いられる言葉。頑張れ。
引用元:weblio辞書
国語の授業で学んだような文法用語が並んでいますが、まぁ理解できる内容ですよね。ポルトガル語で話すときもついこの感覚で「頑張って」と言ってしまいがちですが、どの場面での「頑張って」なのか 慣れるまでは一呼吸おくと良いでしょう。
アニメや漫画などで日本文化を知っていたり日本語を学習しているブラジル人(外国人)であれば、ニュアンスの違う「頑張って」を受け取ったとしてもきっと理解してくれるでしょう。しかし、そうでない人に言ってしまうと、こんなふうに思われかねません…。

頑張ってるのにあの人はどうして「頑張って」って言うんだろう。頑張ってないと思われてんのかな?!?

いやいやいや…
これを知ったときは衝撃でしたね。仮にそうであれば単なる嫌なヤツじゃないですか!焦りでいっぱいになった記憶が過ぎります。。
ポルトガル語でいろいろな「頑張って」
せっかくの「頑張って」が誤ったニュアンスで伝わってしまわないように、ポルトガル語ではどんな表現があるのか見ていきましょう。
試験や大会などに臨む人への「頑張って」

応援など、かけ声としての「頑張って」「ファイトー!」はポルトガル語ではこんなふうに言います。
- Se esforçar(スィ エスフォルサァ)
- Esforçar(エスフォルサァ)
- Dar o seu melhor(ダァ オ セウ メリョゥ)
- Dar o seu fazer(ダァ オ セウ ファゼェ)
- Vamos (ヴァーモス)
- Vai(ヴァイ)
- Boa sorte(ボア ソルチ)
1・2:短くて言いやすい。ブラジル人も短いプレーズを好む傾向あり。
3・4:ブラジル人である主人が「こんな言い方もするよ!」と教えてくれたもの。
5:英語のLet's Go!「さぁやろう」のようなカジュアルな言い方。
6:これもカジュアル。「頑張れ!いけッ!」みたいなニュアンス。
7:英語のGood Luck!「幸運を祈る」的な感じです。

少しずつニュアンスが異なるけど、どれもよく使う表現だよ。
具体的な頑張る対象がある場合

日本語ではどれも「頑張って」の一言で済んでしまいそうですが、ポルトガル語では頑張る対象が具体的にある場合、Bom/Boa + 対象を指す名詞をくっつけて表現します。ポルトガル語の名詞は男性名詞・女性名詞に分かれるので、その対象が男性名詞であればBomを、女性名詞であればBoaを前にくっつけます。
例えば、こんな感じ。
- Bom trabalho(ボン トラバーリョ)… お仕事頑張って!
直訳すると「良いお仕事を」となりますが、「お仕事頑張ってね」のニュアンスでよく使います。家族や友達にももちろん言いますが、お店の人や駐車場で働いている人など、接客対応してもらった後に同じように声をかけているのもよく耳にします。日本語でいうところの「ご苦労様です」にあたるのかな?
- Boa aula(ボア アウラ)… 授業頑張ってね!
- Boa prova(ボア プローヴァ)… 試験頑張ってね!
- Boa competição(ボア コンペティサォ)… 大会頑張ってね!

試験や大会だったら Boa sorte! って声をかけてもいいね。
Bom/Boaを使った表現を覚えよう

Bom/Boaをつける表現は「頑張ってね」の他に、「楽しんでね」のニュアンスで使うこともあります。これも同じく Bom/Boa + 具体的な動作をくっつけます。
- Boa viagem(ボア ヴィアージン)… 旅行楽しんでね。いってらっしゃい!気をつけてね。
- Bom passeio(ボン パッセイオ)… お出かけ楽しんでね!
- Boa festa(ボア フェスタ)… パーティー楽しんでね!
- Bom apetite(ボン アペチッチ)… 召し上がれ〜
- Bom divertimento(ボン ジヴェルチメント)… 楽しんで〜
どれも相手を思いやる言葉なので、さらっと言えるように言葉の引き出しをどんどん増やしたいところです。

どれも言われると嬉しいしね!
まとめ
私もまだまだ日々勉強!(終わりが見えない!)という身ですが、単に言葉を覚えるだけの言語学習に留まらず、相手を思いやることができる教養のある言葉を覚えて、適切に選んで使っていけるようになりたいなーと思っています。
言語と一緒にその国の文化や風習などを学ぶと、より一層言葉の理解も深まりますね。最後まで読んでくれてありがとうございます。一緒に言語習得頑張りましょうね!(←ほら、よく使う。笑)