日本から遠く離れたブラジルへと移住。文化や言語はもちろん、化粧品や美容意識なんかも日本とは異なります。この違いが面白いといえば面白いのですが、慣れないのでやっぱり困ってしまうことも。
その困ったことの一つが化粧水。居住国であるブラジルにはあまり化粧水が売っていないように感じます。。ここではそんな筆者の化粧水作りにまつわるひと騒動(笑)をご紹介していきます。
ブラジルの化粧水事情
ブラジルだけではなく、世界各地・海外在住の方々が書かれているブログで
化粧水がなくて困っているといった内容をよく目にします。
そういった記事を見ると、仲間がいる〜!となんだかホッとしてしまってすみません(笑)
日本で一般的であろう洗顔後のスキンケアってこんな感じかな?
1. 整肌:化粧水
2. 保湿:乳液・クリーム
3. スペシャルケア:美容液 など
でもこれが一般的じゃない国が多いことに驚き!
てっきりブラジルだけがそうなのかと思っていましたが、違うようですね。
むしろ日本の方が世界の常識から外れているのかも…?!(笑)
ちなみにブラジルにも化粧水は売っています。
でも日本のドラッグストアなどと比べると遥かに陳列数は少ないし、「洗顔後に保湿したい」と尋ねると大抵クリームを勧められます。
手持ちの化粧水がなくなった時に、郷に従いブラジル式で保湿してみたり(化粧水を使わずクリームだけ)、ココナッツオイルを塗ってみたりもしました。
ブラジルの化粧品に期待して、自分の肌に合うコスパの良い保湿ケアアイテムを!といくつか試してみましたが、その甲斐もなく。。
そこで!
ブラジルに移住してから芽生えた ないもの(手に入りづらいもの)は作ってしまえ!の精神(笑)で化粧水も作ってしまえば良いのでは!?と方向転換することに。
コスパが良いって条件を外したらすぐに見つかったかもしれないけどね。
手作り化粧水 材料
そうと決まれば話は早い!
作り方を調べてみると基本的な化粧水であれば必要なものはたったこれだけ。
⚫︎ 精製水
⚫︎ グリセリン
⚪︎ 肌を柔らかくしたければ尿素。
⚪︎ 精油が持つ効果を期待するのであればお好みの精油を。
必要なものがわかったのでそれを準備すればいいわけですが…
筆者の場合、
①それらはポルトガル語でなんて言うんだろう?
②一体どこに売っているんだろう?
というところから始まります。。
日本であればいずれもドラッグストアに行けば手に入ると思いますが、そう簡単にもいかず。
難航する材料探し…。
材料のポルトガル語名、そしてそれがどこで買えるかを調べます。
ポルトガル語で精製水は água purificada(アグア ピュリフィカーダ)、グリセリンは Glicerina(グリセリーナ)って言うよ。
精製水がどこに売っているかブラジル人である主人に聞いてみると、こんな返事。
água purificada だったら
いつも◯◯(地域名)で汲んで来てる水でいいんじゃない?
知人宅の敷地内から湧水が出ているので、そこから定期的にお水を汲んで来ています。
「その水でいいじゃん!」と言うのです。
ふざけて言っているのかと思いきや、彼は本気でした。
いやいや、きれいな水だけどそれを使うのはなんだか抵抗が…。
Água purificada はきれいな水(ピュアな水)という意味ですが、ブラジルではどうやら日本でいうところの精製水とは違うものを指すようです。
肩を落としながらもめげずにネット検索をしていると、精製水が手に入らない場合は蒸留水を手作り化粧品に使うというなんともステキな情報をゲット!
蒸留水だったら車屋さんに売ってる!
またもや主人の冗談とも取れそうな返事に驚きつつ、化粧水を作るために車屋さんに行くのはなんだか違う気も…と。
頑なに「ドラッグストアでしょ!?」と行ってみるも、やっぱり売っていない。。
ちなみに蒸留水 Água destilada(アグア デスチラーダ)って言うよ。
そして、そんなタイミングで恒例の家族パーティー(Festa da Família)が開かれることに。
筆者の親族(50人くらい)は月1程度でよく集って食事をします。
これだけの人数が集まれば答えが見つかるだろう!と期待して Água destilada がどこに売っているか尋ねてみました。
…が、みんな揃って首を傾げるだけ。
これだけの人数が集まっても有力な情報が得られないとは。。
材料を入手できないことには何ともカントモ…。
もはや化粧水作りを諦めようとも思いつつネットで調べていると、水道水から精製水を作る方法を発見しました。
でもまぁ "ないものは作ればいい精神" とはいえ、さすがにこれは手間が掛かりすぎるので却下!(笑)
ちなみに水道水から精製水を作る方法は…
1. 水道水を沸騰させる。
2. 湯気を冷やして水滴に戻す。このときに集まった水滴が蒸留水 = 精製水
これは理科の実験ですかね…?
車に詳しい方はご存知かもしれませんね。
精製水=不純物が含まれていない純粋な水(H₂O)は車のバッテリー補充液にも使われるようです。
なので主人が言っていた「車屋さんに売ってる!」というのは正しかったよう(信じてなかったけど。笑)
でも蒸留水は車屋さんではなく、たまたま通りかかった卸問屋街にて無事お買い上げ〜〜!
手作り化粧水 作り方
とんでもなく前置きが長くなっちゃったけど(笑)
材料が用意できてしまえばここからは早いです。
用意するもの
⚫︎ Água destilada(蒸留水)
CentroにあるGarrafa等を多く扱う卸し問屋街で購入(美容系やルームフレグランス等に使うボトル・容器等々を扱う問屋街)
⚫︎ Glicerina(グリセリン)
Farmaciaで購入。でもどこのFarmaciaにもあるわけではなさそう…多分。
⚫︎ 化粧水を入れる小瓶
⚫︎ 計量カップ、計量スプーン
作り方
1. 小瓶や計量カップなどを熱湯消毒する。
2. 小瓶に蒸留水とグリセリンを入れる。 (蒸留水:100ml、グリセリン:小さじ2)
3. 蓋を閉めて振る。はい、完成〜!
手作り化粧水には市販品に入っているような防腐剤が入っていません。
作ったら早めに使い切ることが望ましいようですね!
主人と共有して使っていますが、この分量だと1ヶ月保たないくらいで無くなります。
コスパが良いので使用量をケチる必要もないし、保湿パックとして使ったりもしています。
化粧水を劇的に安く上げたからこそ、クリームや美容液などに多少お金をかけてもいいかな!なんて思えたり。
使い心地も悪くないし、これからも作り続けようかなーって思ってるよ。
まとめ
約1年に渡りブラジルで化粧水を探す旅をしてきました。
ここにきてようやくゴールらしきところへ辿り着けた気が!
長かったよ〜
しかも結局手作りに落ち着くっていう…ね。。