意を決して地球の裏側・ブラジルへ移住することをしたわけですが、その準備を進める中「予防接種」の必要性が浮上してきました。渡航前に接種が必要なの? どうなの? ということで、どんな予防接種が必要なのかということから調べていくことに。
ブラジル渡航のために必要な予防接種
まず、これを。
海外渡航者の予防接種には、主に二つの側面があります。一つは、入国時などに予防接種を要求する国(地域)に渡航するために必要なものです。もう一つは、海外で感染症にかからないようにからだを守るためのものです。
引用元:FORTH ( https://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html )
FORTH(厚生労働省検疫所)のウェブサイトを確認すると、ブラジルに長期滞在する場合は「黄熱病・狂犬病・A型肝炎・B型肝炎・破傷風」の予防接種をご検討ください、というメッセージが。強要されるわけではなく、あくまで任意接種。
詳しくはこちらのウェブサイトで確認してね。
予防接種にかかる金額
任意接種とはいえ、本当に接種は必要なのか? というところです。もちろん接種しておくに越したことはないでしょうが、調べて唖然…。というか愕然…。た、高い…。
病院や検疫所によって若干差はあったので一概には言えないものの、以下 東京医科大学病院の渡航者医療センターでの予防接種にかかる金額です。ご参考までに。
いずれも1回分(ワクチン一発分)の税抜き価格です。 [ 2018年2月現在 ]
- 黄熱病 12,000 円 *証明書交付料を含む
- 狂犬病 12,000 円
- A型肝炎 7,000 円
- B型肝炎 5,700 円
- 破傷風 3,400 円
ワクチンによって2〜3回接種しなければいけないものもあるので、ざっと計算して約10万。非常に泣けるお話です。とはいえ、異国の地で体が心配ですね…。しかし、財布を見てはため息…。
むしろ、こっちの方が心臓に悪いんじゃないかって話。
ブラジルに住んでいる日本人の友人に予防接種について聞いてみると、「こっちでは予防接種は無料だよ!」となんとも拍子抜けな返事をもらいました。「なんで無料なんだろう?」と疑問で首を傾げるより「やったー!ラッキー!」と一気に目の前が明るくなった記憶が。笑
ただ、すべてを現地で接種してもいいものか不安でしたので、東京医科大学病院・渡航者医療センターに相談に行くことに。
まずは相談のみ。先生から受けた内容をまとめると、
- 予防接種は強制ではない
→ 任意なので病院の先生も強制はしませんでした。あくまで自己判断。 - 日本での予防接種はとても高い
→ 無料で受けることができるならその方が良い、と。 - 渡航先であるサンパウロだったらワクチンも手に入り易いはず
→ 大きな都市だからたぶん大丈夫だろう、と推測。
予防接種の他に、ブラジルで流行っている感染病やそれらの予防方法なども教わってきました。未知の国・ブラジルというのに感染病の怖さも加わり、もはや恐怖しか残らないという…。笑
黄熱病の予防接種証明書(イエローカード)について
黄熱病とは、マラリアやデング熱と同じように蚊に刺されることで罹る感染病です。感染すると死亡に至るケースもあるという…。蚊だからといって全くもって侮れないやつです。
現在、ブラジル入国時に予防接種証明書(イエローカード)の提示を求められることはありませんが、経由地によっては提示しなければいけないこともあるようです。
黄熱病はブラジルでも感染者が増えてきているようなので、不安。「現地で無料で接種できる」と吉報を受けたものの、やっぱり黄熱ワクチンだけは渡航前に接種することにしました。他は現地で無料の恩恵を受けようかと。
幼い頃に打った予防接種はすごく痛かった記憶がありますが、今のは全然痛くないんですね。私が大人になったのか、はたまた医療が進んだのか。
チクっとも痛くないワクチンを接種して、予防接種証明書(イエローカード)を手に入れました。
黄熱ワクチンは複数回の接種は不要なので、1回(一発)でOKです。また、黄熱ワクチンは "生ワクチン" のため、予約時間もしっかりと決められています。予約をしたら時間に遅れないように病院へ行きましょう。
わたしは予約していたにも関わらず、病院側のミスで当日分のワクチンでは摂取できない(生ワクチンが足りない)と言われ… 出直しをくらった嫌な思い出も。。
そして、手に入れたこの予防接種証明書(イエローカード)は生涯有効の大切なものです。
黄熱の予防接種証明書(イエローカード)の有効期間について、2016年7月11日以降は、これまでの「接種10日後から10年間」から、「接種10日後から生涯有効」へと変更されました。
引用元:FORTH( https://www.forth.go.jp/useful/yellowfever.html )
しかし、病院で配られる証明書はカードタイプでもなければラミネート加工がされているわけでもないペラっとした紙。切ったり汚してしまったりしそうで不安だったので、わたしは自宅でラミネートをして保管することにしました。
無料で予防接種を受けることができる理由はこれ!ブラジルの「SUS」という医療保険制度です。
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